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ノートブック選びはキーボードが重要!
ノートブックを快適に使うには、キーボードの品質が欠かせません。毎日使う入力デバイスだからこそ、打ちやすさは作業スピードや疲労度につながります。購入前に知っておきたい、キーボードの基本を解説します。
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キーボードの打ちやすさは
作業効率に影響するキーボードの打ちやすさは、パソコンを使ったあらゆる作業の効率に大きく影響します。キーが軽ければ、わずかな指の接触で文字が入力されてしまうため誤入力が増えることになります。しかし、キーが重いと力強く打つ必要があり、指や手が疲れてしまうでしょう。キーボードには、ほど良い打ちやすさが求められるのです。しかもそれは、人によって異なるのが困りものです。
また、キーの配置や形状が自分に合っていないと、指の移動距離が増えて無駄な動きが発生し、作業時間が延びてしまいます。作業効率を向上させるため、自分にピッタリ合うキーボードを見きわめましょう。
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モバイルノートは
キーボードがコンパクトにモバイルノートは軽量・薄型化のために、キーボードのサイズやキー間隔が標準的なノートブックよりもコンパクトになっています。キーピッチ(キーとキーの間隔)が狭くなると、指の移動距離は短くなりますが、それだけ誤入力が増えるおそれがあるため注意が必要です。また、EnterキーやBackspaceキーなどが小型化されたり、矢印キーが独特の配置になったりすることも多く、慣れるまで時間がかかります。
さらに、薄型化によってキーストロークが浅くなるため、しっかりとした打鍵感を求める人には物足りなさを感じるかもしれません。
キーボードのチェックポイントを解説
ノートブックのキーボードは、見た目が似ていても構造や配列、押し心地、耐久性がまったく異なります。購入後に「打ちにくい」と感じても、どうしようもありません。後悔しないために、キーボードのチェックポイントを解説します。
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キータイプは4種類
キーボードのタイプはキーの構造によって、大きく4つに分かれます。それぞれのキータイプの違いを紹介します。
● メンブレン方式
キーごとにラバーカップというゴム製のパーツがあり、キーが押されるとシート状の接点が入力を検知する。低価格で打鍵音が静か。キーを押した時の感覚が弱い。低価格のキーボード、ノートブックで採用されている。
● パンタグラフ方式
ノートブックのキーボードの主流。X型をしたプラスチック製のパーツがキーを支えている。薄型でコンパクトなキーボードで採用されている。キーの端を押しても反応するため、軽い力で入力できる。
● メカニカル方式
キーごとに独立したスイッチを持ち、押した感触が強い。打鍵音が大きい。構造が複雑なため高価だが、耐久性が高い。ゲーミングキーボードでよく採用されている。長時間のタイピングに適しているとされている。
● 静電容量無接点方式
キーを押した時に、物理的な接点ではなく、静電気の変化を感知する仕組みのキーボード。物理的な接点がないため耐久性に優れているが、非常に高価。打鍵音が静か。早いタイピングを行う作業に適している。
ノートブックでは、多くがパンタグラフ方式を採用しています。使い心地など好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
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日本語配列と英語配列の違い
一般的に見かけるキーボードのキーの配列には、日本語配列と英語配列の2種類があります。特殊なキーボードを除けば、日本で購入できるものは、このどちらかの配列になっています。
日本語配列(JIS配列)は、かな文字が記載さている他、変換・無変換キー、全角/半角キーなど、日本語入力に適した配列になっています。キーの数が多く、スペースキーが短めになっているキーボードが多いです。
英語配列(US配列)は英語圏のキーボードで使用されている配列で、キーの数が少ない、スペースキーが長い、記号の位置が日本語配列と異なるなどの特徴があります。日本語配列に慣れている人だと、慣れるまでは戸惑うかもしれません。
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キーストローク(キーの深さ)
キーストロークはキーを押し込む深さのことで、1.0〜2.0mmほどのキーストロークが主流です。1.0〜1.5mmとキーストロークの浅いキーボードは軽快で素早い入力が可能ですが、押した感触が弱く、入力ミスが増える傾向があります。逆に1.8〜2.0mm以上のキーストロークの深いキーボードは、しっかりした打鍵感が得られ、確実な入力がしやすいものの長時間の使用では指や手首に負担がかかることもあります。ノートブックは薄型化によって、キーストロークが浅めのキーボードが多くなっています。
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キーピッチ(キーの間隔)
キーピッチはキーの中心から、隣のキーの中心までの距離をあらわします。標準的なサイズは19mmです。この間隔が広いほど打ちやすく、誤入力も減ります。しかし、本体サイズが大きくなることに注意が必要です。
モバイルノートのコンパクトなキーボードだと、18mm以下になることがあり、慣れるまでは誤入力が増えてしまうことがあります。手が大きい人やタッチタイピングを行う人は、できるだけ標準サイズに近いキーボードを選ぶことをおすすめします。コンパクトサイズのノートブックを選んでいる時は、キーピッチも意識してチェックすると良いでしょう。
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テンキーレスとテンキー付き
テンキーレスとは文字通り、テンキーのないキーボードのことです。テンキーがないので、それだけキーボードが小さくなります。モバイルノートでは、テンキーレスが一般的です。テンキーがないためマウスとの距離が近く、長時間作業の負荷を軽減できる面があります。
一方、テンキー付きのキーボードは数字入力や会計作業、Excelでのデータ処理を大幅に効率化できます。数値を頻繁に扱う職種では、テンキーは必須ともいえる存在です。どちらを選ぶかは作業内容や環境によります。ノートブックをあまり持ち運ばない人であれば、使いやすいテンキー付きが良いでしょう。
外付けキーボードでもっと自分好みのノートブックに!
ノートブックのキーボードが自分に合わなかったとしても、外付けキーボードを使えば自由に選べるようになります。外付けキーボードを選ぶ上で、チェックしておきたいポイントを見ていきましょう。
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ノートブックで
選べないキータイプも可能ノートブックは本体を薄くするために、パンタグラフ式のキーボードがほとんどで、メカニカルや静電容量無接点方式などは選べません。しかし、外付けキーボードならこうした制限がなく、好みや作業スタイルに合わせたキータイプを自由に選べます。タイピングが長時間になるライターやプログラマーなら、押した感触がはっきりして、誤入力の少ないものが良いでしょう。
打鍵感と耐久性を重視するならメカニカル方式、静音性を求めるなら静電容量無接点方式など、利用目的に応じて最適なキーボードを見つけましょう。
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外付けのテンキーで
Excelの使いやすさが向上会計業務やデータ入力など、数値を多用する作業ではテンキーの有無が効率を大きく左右します。ところがノートブックによってはコンパクトさを優先して、テンキーレスになっているモデルが少なくありません。
そういった時におすすめなのが、外付けのテンキーです。キーボードのテンキーだけが独立した製品があるのです。USBやBluetooth接続の外付けテンキーなら、必要な時だけ接続して使えるのもメリットです。外付けテンキーを追加すれば、右手で素早く数字を打ち込めるため、Excelや会計ソフトでの入力速度が大幅に向上するでしょう。
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接続方式は有線(USB)と
無線(Bluetoothなど)も選択可能外付けキーボードをノートブックに接続する方法には、有線と無線の2種類があります。有線は基本的にUSB接続で、もしUSB端子に空きがなければUSBハブなどを用意して接続端子を増やさなくてはなりません。
無線で接続するキーボードの場合、ドングルを使うタイプとBluetoothがあります。ドングルをUSB端子に接続することで、そのキーボードとだけ無線接続されます。面倒な設定をすることなく無線接続できることがメリットですが、USB端子が1つ埋まってしまうことが欠点です。その点、Bluetoothであれば、設定は必要ですがUSB端子が残せます。
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ゲーミングキーボードで
遊びやすさがアップ
ゲームを快適に楽しむなら、ゲーミングキーボードの導入もおすすめです。高速入力、高耐久性、同時押し対応など、ゲーミングキーボードにはゲームを有利にプレイするための機能が充実しています。また、RGBライティング機能によってキーごとに発光させて視認性を高める他、見た目のカスタマイズも楽しめます。キーの反応速度が勝敗を分けるジャンルのゲームでは、こうした性能差が結果につながるので重要です。ゲーミングキーボードはゲーム用としてだけでなく、打鍵感やデザインを重視する人にもおすすめです。
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持ち運び用に
コンパクトタイプもおすすめ出張や外出先での作業が多い人には、コンパクトな外付けキーボードが便利です。折りたたみ式や薄型タイプなら、バッグやケースに収まり、持ち運びの負担を軽減できます。省スペースな作業環境でも使いやすく、カフェや移動中の新幹線など限られたスペースでの作業にも最適です。
ただし、コンパクトなキーボードはキーピッチが短かったり、キーストロークが浅かったりする製品が多いため、購入前には試用して使いやすさを確認することをおすすめします。Bluetooth接続のキーボードなら、スマートフォンやタブレットにも使用可能です。
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多機能キーボードで便利な使い方も可能
多機能キーボードとは基本的な機能だけでなく、音量調整やメディア再生、Webブラウザの起動などがキーを押すだけで操作できるようになっているキーボードのことです。作業効率が向上するようなキーだけでなく、マウスを操作することなく音量調整などが行えるので意外と重宝します。
中にはタッチパネルを搭載して、自由にカスタマイズできるキーボードもあります。これにより、よく使うソフトウエアをワンタッチで起動させることも可能です。単なる入力デバイスとしてでなく、業務効率が向上するようなキーボードを選んで使ってみても良いでしょう。
外付けキーボードは作業の疲労軽減にも効果的
外付けキーボードは、快適な打鍵感やキー配置を提供するだけでなく、体への負担軽減にも役立ちます。長時間の入力作業を行うことが多い人は、ノートブックのキーボードではなく、外付けキーボードの利用を検討してはいかがでしょうか。
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打ちやすさ改善で手の疲労を軽減
適切な打鍵感とキーストロークを備えた外付けキーボードは、手首や指関節にかかる負担を大幅に軽減してくれます。キーストロークが深過ぎると強い力が必要になり、浅過ぎるとキーを誤って押しやすくなります。わずかな負担かもしれませんが、毎日長時間のタイピングを行うライターやプログラマーには、積み重なって大きな差となるのです。自分に合ったキーなら必要最低限の力で入力でき、筋肉や腱へのストレスを減らせます。キーボードの打ちやすさは、非常に重要なポイントなのです。また、静音性の高いキーボードを選べば、周囲に気を使わず快適に作業でき、心理的な負担軽減にもつながるでしょう。
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キーボードの位置が自由で姿勢が改善
ノートブックは構造上、キーボードと画面が一体化しているため、机の高さや椅子の位置に合わせて最適な姿勢を取りにくいという欠点があります。そのため、入力しやすいとはいえない姿勢を、長時間取ることになりかねません。
しかし、外付けキーボードを使用すれば、肘を自然に曲げられる位置や、手首が反らない高さにキーボードを配置できます。これにより、肩や首、背中の緊張を軽減し、長時間作業でも姿勢を保ちやすくなるのです。さらに、マウスの位置も自由に調整できるため、作業しやすい位置にマウスを配置することが可能です。
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スタンドを使って
見やすい高さに変更可能ノートブックはディスプレイの開き具合で、位置を調整することが可能です。しかし、これだけでは、自分に合った位置に調整することは難しいでしょう。そこで利用するのが、外付けキーボードとパソコンスタンドです。パソコンスタンドを使えば、ノートブックの位置を高くできるため、より自由にディスプレイの位置を調整できます。これにより、前かがみや猫背の姿勢を防ぎ、首や背中への負担を軽減できます。視線が自然に前方に向くことで呼吸も深くなり、長時間作業でも集中力を維持しやすくなるでしょう。
ノートブックのキーボードを長持ちさせるには
ノートブックのキーボードは毎日打ち続けることで、摩耗や故障のリスクが高まります。少しでも長持ちさせるには、日常的な予防やメンテナンスが欠かせません。長くキーボードを使い続けるポイントを解説します。
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キーボードの故障は
ノートブックの故障と同じノートブックに内蔵しているキーボードは、本体と一体構造になっています。そのため、特定のキーだけが故障しても、ノートブックそのものを修理に出さなくてはなりません。しかも、ノートブックで採用されているパンタグラフ方式のキーボードは修理が難しいため、分解や組み立てに手間がかかります。たったキー1つでも、思わぬ修理代になることが考えられます。
さらに、水などでキーボードがぬれると内部の機械へも侵入するため、ノートブック全体の修理となります。キーボードの故障は、キーボードだけ直すとは限らないことを覚えておきましょう。
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キーボードカバーで水分の侵入を防ぐ
飲み物をこぼしたり、ホコリや小さなゴミがキーボードの奥へ入り込むと、内部の接点がショートしたりサビが発生して故障の原因になります。できるだけノートブックを開いた状態で、飲食はしないようにしましょう。
しかし、どんなに気をつけたとしても、キーボードへホコリやゴミが入り込むことは防げません。そこで有効なのが、キーボードカバーです。薄いシリコン製のカバーをキーボードの上から被せることで、ホコリやゴミの侵入を防げます。ただし、キーボードカバーには、打鍵感が変わってしまうという欠点があります。
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叩くようにキーを打たない
キーボードで入力する時に、必要以上に強く叩く人がいます。大きな音が出て周りの人に迷惑がかかりますし、キーボードの内部にもダメージを与えて、寿命を縮めてしまう原因になります。キーボードそのものは強い力を入れなくても入力できるよう設計されていますし、決して丈夫とはいえないものなので強く打たないようにしましょう。
また、強くキーを打っていると指や手首にもダメージが蓄積し、痛みを感じるようになることもあります。キーボードそのものを長く保つため、そして自分の体をいたわるため、キーは強く打たず、適切な力で打つよう心がけましょう。
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定期的にキーボードを掃除する
キーボードを長持ちさせるコツの1つは、定期的に掃除をすることです。キーの隙間にホコリや食べかすが溜まると、キーの戻りが悪くなったり、誤作動をしたりする原因になります。エアダスターで内部のゴミを吹き飛ばす他、小さなブラシなどでキーの奥に溜まったホコリやゴミを取り除きましょう。
飲み物がはねてキーボードの奥に入ると、金属部分をサビさせてしまうおそれがあります。定期的に清掃をして、キーボードの状態を良好に保つようにして下さい。ちなみに、飲み物をこぼしてしまった時は電源を切り、乾かしてから修理に出しましょう。
キーボードの調子が悪くなったら買い替えのタイミングかも
ノートブックは長期にわたって使い続けると、やがて調子が悪くなっていきます。中にはキーの反応が悪く、強く押さないと操作できないこともあるでしょう。外付けのキーボードを利用して一時的にしのぐこともできますが、ノートブックが古くなっていることに変わりはありません。 そういった事態になったら、そろそろノートブックを買い替えるタイミングになっていると考えておきましょう。どういったノートブックにするか、さまざまなモデルをチェックして比較、検討をして下さい。Lenovoの通販サイトでは幅広いラインナップで、多くのユーザーの要望に応えています。ぜひチェックしてみましょう。




