VR 体験の構想、設計、実現に変革をもたらすプロフェッショナル向け製品

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AI、AR、および VR ソリューション・ポートフォリオ担当マネージャー、Mike Leach
2020年2月6日

航空宇宙エンジニアが宇宙飛行士を宇宙に送り込むチャンスは一度きりです。同じく、外科医が侵襲性とリスクの高い手術を行うチャンスも一度しかありません。 どちらの仕事でも膨大なトレーニングと豊富な経験が必要となりますが、昨今はこうしたスキルを磨く方法に変革が起きています。

従来は、現実環境での訓練や調査に膨大な時間と費用をかけていました。これが今では、仮想現実 (VR=VirtualReality) や複合現実 (MR=MixedReality) のような新しいテクノロジーを利用する方法へと移行しています。企業は、この変革に向けた投資から確実な効果を獲得し始めています。

少し前までは VR を視聴できるプラットフォームも限られていましたが、今では有線式ヘッドマウントディスプレイ (HMD)、スマートフォン、 VR ルームなど、さまざまな環境で VRを体験できます。ただし、作り出される仮想体験の質はそれぞれに異なります。 前述の VR 環境は消費者をターゲットにしたものです。一方、プロフェッショナル向けの VR (ProVR) 製品や XR(Extended Reality =VR、MRなどの総称)製品は、これまでにないレベルの解像度と精度を提供し、企業の没入型テクノロジーの利用に劇的な変化をもたらしているのです。

プロフェッショナルは、ProVRを利用することで、忠実に再現された仮想コンテンツを現実世界と融合させ、 真の没入型環境を作り出しています。これにより、仮想ダッシュボード上の細かい字を読んだり、 設計中の製品をさまざまな角度から自分の目で確かめたりするなど、設計をリアルに調査、作成、テストすることができます。

産業用の VR/XR ヘッドセットでトップ企業の Varjo 社レノボと提携し、人間の目と同じ解像度を実現した世界で唯一の VR/XR 製品を、レノボの「Varjo 認定」デスクトップおよびモバイル・ワークステーションと組み合わせることにより、この新しいリアリティをさらに追求していきます。 今や、極めて要件の厳しい業界で働くプロフェッショナルが、文字通り原寸大のスケールで共同作業を行い、生産性を最大限に発揮できるようになったのです。

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産業用の VR/XR ヘッドセットのトップ企業 Varjo 社はレノボと提携し、人間の目と同じ解像度を実現した唯一の VR/XR 製品で新しいリアリティをさらに追求

Varjo の最先端ソリューションを利用すれば、3D モデルの設計や変更を行うほか、写真のようにリアルな環境でトレーニングをしたり、一切の制約なしにピクセル単位で正確な調査を行ったりするなど、あらゆる作業が可能になります。

また、Varjo 認定の HMD を利用することで、工業デザイン、モデリング、プロトタイプ制作などのワークフローで VR や XR を最大限に活用し、問題をすばやく解決したり、時間や労力、開発コストを大きく削減したりすることができます。

さらに、新しくリリースされた Varjo XR-1 Developer Edition と Varjo Workspaceを、レノボのクラス最高のハードウェア製品やソフトウェア製品と組み合わせることで、イノベーションと生産性の大幅な向上がもたらされます。2D 体験と 3D 体験の融合によって、VR 内で自由に作業を行い、リアルタイムで 3D モデルを操作して変化を追跡することが初めて可能になったため、今までにない方法でアイデアを形にすることができます。

(動画提供:HTX Labs 社)

「Varjo Workspace は、迅速な反復処理と非常に高速な 2D/3D ワークフローを実現することで、プロフェッショナルに対して複合現実がもたらす価値を大きく高めています。『Varjo 認定』されたレノボのワークステーションのパワーがここに追加されることで、設計、エンジニアリング、シミュレーションなどに従事するプロフェッショナルが、没入感の高い VR/XR 環境で作業できるようになりました。ヘッドセットを一度も外すことなく、3D モデルを操作して修正できるのです」と、Varjo の創設者で最高製品責任者を務める Urho Konttori 氏は述べています。

プロフェッショナル向け VR/XR アプリケーションでこれだけの低遅延と忠実度を実現するには、それに見合った処理能力を備えたハードウェアが不可欠です。そこで Varjo が信頼して活用するのが、レノボ独自の高性能なデスクトップおよびモバイル・ワークステーション構成が提供する処理能力とコンピューティング・パワーなのです。世界をリードするプロフェッショナル向け VR/XR 製品とレノボの高性能な認定済み製品の組み合わせにより、企業は VR のもっとも優れたユースケースをシームレスかつ効率的に採用し、実行できるようになりました。

Lenovo の「Varjo 認定」ワークステーション構成は、GPU に最新のプロフェッショナル向け NVIDIA Quadro RTX を搭載しています。これによって、卓越したエンタープライズ・クラスのパワー、パフォーマンス、および機能を提供し、視覚的にもっとも正確で魅力的な VR/XR 体験を実現できます。

Quadro RTX GPU は数多くの ISV 認定を取得するとともにミッションクリティカルな信頼性を備えており、画像処理能力とワークステーションの処理能力を強化します。これがあるからこそ、クリエイティブやエンジニアリングを担うプロフェッショナルは、大規模で複雑な形状や繊細な構造を確認したり、高度な照明効果を活用したりするなど、「細かなディテールを確認」できます。

写真のようにリアルな自動車の設計図を作成したり、医療データを視覚化したり、戦闘即応力を高める訓練を行ったりするなど、企業の高度なユースケースを実現するには、忠実で正確なモデルが不可欠です。Quadro RTX GPU は、そのために必要なデータをすべて処理し、VR のフレームレートを維持します。

エンタープライズ・ワークロードに対応する設計の Quadro RTX GPU は、24 GB または 48 GB ものメモリを搭載しています。これによってエンジニアや外科医は、前処理に時間をかけたり低品質の画像で妥協したりすることなく、複雑なデータを細部まで調査できるようになります。

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SteamVR のコンテンツを超高解像度 (最大 40 ppd) で表示したトレーニング用画像を、HTC Vive Pro (左) と VR-2 (右) で比較

「レノボと Varjo は、NVIDIA Quadro RTX を搭載した『Varjo 認定』ワークステーション構成によって、人間の目と同じ解像度で設計や制作ができる最高レベルのパワーを次世代のプロフェッショナルに提供しています」と、NVIDIA で XR 担当ディレクターを務める David Weinstein 氏は述べています。

レノボは、企業が VR のユースケースを簡単に採用して実行できるハイエンド製品を提供しています。この取り組みの一環として、ThinkStation P520 に対して Varjo XR-1 認定を新たに加えることを、米国テネシー州ナッシュビルで開催された3DEXPERIENCE World で発表しました。